天候の変動は人知を超えたスピードで巻き起こっています。気象庁は 2007 年に猛暑日という新しい言葉を作りました。温暖化が身近に感じられた衝撃の事件でした。

私が就農した 20 数年前は、ここまで夏が暑く、春と秋がこんなにも短く感じませんでした。近年、夏はエアコンが欠かせないものとなり、一昔前と同じように過ごしていたら命の危険にかかわるような気候に変わってしまいました。人類はもちろん、ほかの動物、虫、植物たちも同じように、いやそれ以上の影響を受けています。農産物の生産現場に立つと、ひしひしとその影響を感じます。

何も工夫をせずに秋冬野菜の種を夏に蒔くと、発芽率が下がります。多くの野菜は、15~25°Cくらいを最適発芽温度としているからです。夏野菜でも30°Cを超えると発芽不良をおこしかねません。このままでは亜熱帯作物しか生産できなくなり、今まで普通に食べていた野菜はもっと高緯度の国からの輸入に頼らなければならない事態に陥るかもしれません。

今こそ、食糧生産にかかわる若い力が必要です。
私たちと一緒に農業しませんか。