2023.5.22

生産コストは、ここ数年でかなり上がってしまいました。特に化成肥料の価格高騰は深刻で、生産様式の変更を余儀なくさせられています。今回は、元肥をペレット鶏糞や汚泥肥料に変更し、化成肥料を補助的に使用することでコストダウンを検討しました。ただし、今まで以上に大量の肥料を圃場に運ばないといけなくなったため、より作業効率を考えなくてはいけません。迅速に散布するため、600kgのフレコンバックでの肥料の納入と、フレコンシャッターを利用しての機械投入と、有機肥料用のブロードキャスター(コンポキャスター、タカキタ)の組み合わせで現場試験しました。

上の写真、地面に置いてある黄色い部品がフレコンシャッターという商品です。フォークリフトの向こう側にあるトラクターについている作業機がコンポキャスターです。フォークリフトで吊っている大きな袋がペレット鶏糞600kg入りのフレコンバックです。ここから、ゆっくり肥料袋を下ろして、底に突き刺します。

上の写真は、フレコンシャッターが袋の底に刺さっている様子です。フレコンシャッターの上に肥料袋をゆっくりおろして完全に地面に接地させ、再度持ち上げた状態です。

フレコンシャッターを少し引っ張り出して、シャッターを開放すると肥料が生きよい良く落ち始めました。肥料のもれは全くありません。機械が満タンになったらシャッターを閉めるだけ。肥料の投入が非常に簡素化されました。後は圃場に走って行って振るだけです。このフレコンだったら2杯半くらいでしょうか。コンポキャスターは振るだけだったら非常に速いので(これ一杯3~5分程度)これも問題なし。今までだったら20kg袋の肥料で機械満タンにするのにかなりの時間と力作業が必要でしたが、そこからは解放されそうです。これで、現場試験は成功です。と言いたいところですが、2杯目の肥料を機械に投入している際に肥料が引っ掛かって勢いよく落ちてくれませんでした。これは、ペレット肥料特有の問題でしょう。肥料の粒が滑りにくく引っかかってしまうせいで、フレコンの四隅を手で持ち上げる等、何らかのテコ入れをして真ん中に寄せないときれいに落ちてくれないという問題が起こりました。3杯目はもう底を切るので問題なし。手で持ち上げるのは重過ぎるので、ここは何らかのお手製道具を考えるとしよう。